クマヤナギ(熊柳)
茎は若いときは緑色をしており、生長して太くなると次第に黒っぽくなり、直径数cmほどにもなる。 葉は互生し、卵形から長楕円形で全縁、羽状の葉脈が目立ち、側脈は7 - 8対ほど平行する。葉身は5 cm前後あり、表面は光沢があり、裏面は粉を吹いたように白みがある。若い枝につく葉は、大きく細長い形をしており、2年枝につく葉は、丸みを帯びる。葉柄は1 cm前後で、薄く赤色を帯びる。秋になると黄葉し、落葉して冬を越す。若い葉は食用にもなる。 夏、7 - 8月にかけて枝先や葉腋から総状花序を出し、目立たない緑白色の3 mmほどの小さく5弁の花を多数咲かせる。花弁のように見えるものは萼片で、長三角形で先端が尖り、5個の雄しべを包む。花弁はわずかに開き、萼片よりも短く、葯は花弁よりも上に出る。 果実は長さ6 mm前後の楕円形の核果で、緑から翌年7月ごろに熟して次第に赤になり、そのあとは黒く変色する。