蘇木
ビアンカエア・サッパンは、マメ科ビアンカエア・サッパン属の花木で、熱帯アジア原産。英語での一般名には、サッパンウッド(sappanwood)、インディアン・レッドウッド(Indian redwood)などがある。サッパンウッドはブラジルウッド(P. echinata)に近縁で、元々ヨーロッパでは「ブレゼルウッド」と呼ばれていた。病気小枝枯れ(Lasiodiplodia theobromae) この植物には多くの用途がある。抗菌作用や抗凝固作用がある。また、ブラジリンと呼ばれる貴重な赤色染料を生成し、布地の染色や赤色塗料、インクの原料として使用される。心材の切れ端は、ケララ、カルナータカ、ジャワ島中部などさまざまな地域でハーブ飲料水の材料として使われ、通常はショウガ、シナモン、クローブと混合される。心材には抗菌活性を持つジュグロン(5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)も含まれている。ホモイソフラボノイド(サパノール、エピサパノール、3'-デオキシサパノール、3'-O-メチルサパノール、3'-O-メチルピサパノール、サパノンA)も含まれる。木材の色は、ブラジルウッドや他の近縁樹木よりもやや明るい。サッパンウッドは17世紀には主要な貿易品であり、東南アジア諸国(特にタイ)から朱印船で日本へ輸出された。