蟻の仲間である火蟻は、攻撃的な性格をしており、強い痛みを伴う毒針をもっています。もともと火蟻は南米原産の種ですが、現在は世界各国で存在が確認されています。

火蟻は、植物に辿り着くと、よじ登り、葉やつぼみを食い荒らすだけでなく、芋虫、テントウムシ、カマキリ、その他の種類のアリ等の益虫を食べてしまいます。氷点を上回る気候であれば年間を通して活動的で、鉢植え用土壌や根覆い等の土壌汚染物質を経由したり、殺虫剤で益虫が駆逐されてしまって火蟻の数が制御できなくなった場合に、繁殖する傾向にあります。

火蟻は、数が増えた場合制御が難しく、植物へのダメージは大きくない一方で、実生を破壊してしまう可能性があります。

火蟻を特定する為の最も一般的な目印は、その赤、又は黒の体色です。地面に出来た蟻塚も目印になります。ヒアリの蟻塚が直径45 cmを超えることは珍しく、蟻塚が攻撃されると、大量の素早くかつ攻撃的なアリが出て来て、噛みついたり毒針で刺してきます。

火蟻の存在が確認できなくても、被害から特定できる場合もあります。噛まれた葉や花の先端から火蟻によるものと判別が可能です。また、実生が食い荒らされていれば、それは火蟻が原因によるものと見ることができます

注意：火蟻は有毒で、攻撃をされると痛みを伴い、珍しいケースですが、アレルギー反応によっては命に係わります。

火蟻人にも植物にも攻撃します。害虫の侵入を防ぐことで園芸を快適に保つことができます。

深刻度の低い場合：

深刻度の高い場合：

果実の実の枯れは、りんご、梨、桃、さくらんぼ、プラムなどの多くの果樹や、実をつける低木によく見られます。真菌の病原体が原因で、果実がしわしわになり乾燥してしまいます。

最もよくみられる症状を、発生しやすい順に紹介します。

果物の萎縮は、Monilina laxaとM.fructigenという2種類の真菌病原体のうちいずれかによって引き起こされます。胞子は感染した植物の上で冬を越し、次の春には風、雨、または媒介動物によって広がります。症状は春の中頃に見られるようになりますが、夏になり真菌感染の繁殖が進むと、症状がさらに重くなります。このまま放置すると病気が悪化し、周辺植物に広がってしまいます。

灰色かび病は、カビを発生させ植物に大きな被害を与える病気です。この菌は宿主を選ばず、草本植物、木本植物の両者が攻撃対象です。この菌は植物に最も大きな被害を与える植物病原体のひとつで、世界中で観賞用の花のつく植物、果物、野菜に悪影響を与えています。

真菌の胞子は、植物の枯れた組織の上で生き延び、埃のような灰色の胞子が気流や水滴の飛沫を介して広がり、花や果実などの弱い組織に容易く感染します。濡れている環境もしくは非常に湿度の高い環境において、感染率が最も高くなります。このため、灰色かび病は温室で栽培される植物によく見られます。

軽症の場合は、植物は暖かく乾燥した環境に戻ることで回復します。重症の場合は、灰色のかびが日光や空気を遮断し、植物の組織に届かなくなり、最終的には植物が枯れてしまいます。発生しているのをみつけた場合、殺菌剤を撒いて新たな感染を防ぐことはできますが、既に感染してしまったものを治療することはできません。

一般的な症状としては、植物の葉や茎、花などの部分を、埃のような灰色や濃い茶色のけばだったカビが覆います。このカビの部分をよく見ると、植物の組織が傷ついたり腐ったりしていて、けばだった胞子に取って代わられています。これが、枯れた植物の栄養分を吸う病原性の真菌である、灰色かび病の典型的な兆候です。この病気に感染すると、カビが健康な部分を破壊してしまうのです。

感染した花びらには茶色い斑点が現れ、芽は黒や茶色に変色することがあります。葉には茶色の斑点が発生し、大きくなるにつれて中心部が黒くなります。この病気は、植物全体の葉に影響を与え、さらには茎にまで進行します。感染により、植物全体が枯れてしまうこともあります。

灰色かび病は、Botrytis cinereaという真菌の感染が原因となり発症します。この菌は、枯れ葉や植物の残骸の中で繁殖し、風や水の飛沫に乗って付近の植物に胞子を拡散します。感染は以下のような特定の条件で、最も起こりやすくなります：

バナナムシは樹液を吸う昆虫の一種で、大きなカテゴリーです。色は種によって異なりますが、どの種も細長い体と頭を持っています。ほとんどの成虫の体長は3～6mm程度です。危険を察知するとすぐに飛び出してしまう俊敏な昆虫です。バナナムシは植物の組織の中に卵を産み付け、小さなこぶを作ります。その卵が孵化すると、成虫を小さくしたような羽のない幼虫が生まれます。寒冷地では、バナナムシは卵や成虫として冬を越しますが、暖かい地域に移動し、冬が終わると再び移動することもあります。バナナムシには何千もの種があり、1つの科や属の植物しか食べない種もあれば、広範囲の植物を食べる種もあります。被害を受ける植物は、野菜、草、木、花など多岐にわたります。また、小さな植物ほど被害が大きくなる傾向があります。バナナムシは、ほとんどの環境に存在している一般的な昆虫で、植物を食べることはあっても、介入すべき被害を与えることはほとんどありません。また、多くの捕食性昆虫がバナナムシを食べることで、その数を抑えることができます。また、バナナムシを駆除することは非常に難しいため、少数であれば気にしない方が良いでしょう。しかし、バナナムシは、植物の間で病気を媒介することが懸念されており、殺虫剤で天敵が死滅した地域に多く見られます。

バナナムシの被害で最も顕著なのは、植物の葉に小さな点がたくさんできることです。それ以上の被害はほとんどありません。しかし、バナナムシの被害がひどい場合は、葉の縁が黄色や茶色になったり、植物の先端が枯れたりします。また、バナナムシが大量に発生した場合は、葉全体が変色して落ちてしまうこともあります。

また、葉の裏に小さな黒い点状の排泄物を残すこともあり、葉の裏に抜け殻が残ることもバナナムシによる被害の特徴の一つです。

バナナムシは、防除が必要なほどの被害をもたらすことはほとんどありません。また、成虫は飛び跳ねて移動するため、退治するのは非常に難しいとされています。

バナナムシの被害は、深刻なものでなければ治ります。バナナムシなどの昆虫を庭から完全に取り除くことは困難であり、多くの場合不要です。

未熟な果実に茶色または黒色の斑点が出た場合は、斑点細菌病が原因の可能性が高いです。この病名は、果物や野菜の魅力を損なう斑点を生じさせる複数の病気を総称した俗称です。

斑点細菌病には、褐斑細菌病やトマト斑点細菌病、その他の（夏疫病などの）病気など、いくつかの原因があります。考慮すべき症状とその解決策を以下に示します。

斑点細菌病の症状は、影響を受ける植物の種類や、どの病原体が原因であるかによって異なります。トマト、ナシ、プラム、タマネギ、イチゴ、セロリ、桃など、ほぼすべての種類の植物が斑点細菌病の影響を受けることがあります。

潜在的な症状のいくつかの例を以下に示します。

小さな斑点

大きな斑点

斑点細菌病の原因はいくつかあります。これらは病原体と植物の種類に依存します。褐斑細菌病と斑点細菌病は、トマト、グランドチェリーなどの植物に影響を与えることのある一般的な病気です。

褐斑細菌病はシュードモナスシリンゲが原因です。

1933年に米国で最初に発見され、トマトや近くの雑草で最も一般的ですが、他の植物や果実にも影響を与えることがあります。低温（24 ℃未満）および高湿度でより発生します。

トマト斑点細菌病は、Ｘanthomonas campestris pv.vesicatoria（ザントモナス カンペストリス 病原型 ヴェシカトリア）という細菌感染による病害です。

1912年にテキサスで最初に発見されたこの病気は、温暖な気候や高湿度の条件でより一般的です