ネズミムギ
一年草ないし二年草で、根元で枝分かれして束生し、背丈は30 〜 100 cmに達する。全体にすらりとした印象。茎には数節があって葉をつける。葉は細長く、長さ1.1 〜 2 cm、幅は3 〜 8 mm、ほぼ偏平で緑色。基部は葉鞘となる。 花期は5-7月で、茎の先端から一つの穂状花序を出す。穂は長さ15 〜 30 cm、ほぼ直立し、ほぼ等間隔に多数の小穂をつける。主軸は小穂ごとにやや曲がる。小穂には柄がなく、二列に並んだ小花の列の一方を茎に向ける。小穂は左右から扁平なので、穂全体も多少とも左右に扁平な印象となる。 小穂は両端のとがったやや細めの披針形で偏平、長さ1 〜 2.5 cm。緑色で無毛、8-20花を含む。穎はいずれも先がとがり、細い芒がある。ただし基部にある小花を含まない穎である包穎は普通は二個あるが、この種では穂の先端の一個がこの形を保っているものの、側面にでる小穂では一つしか持たない。