チジミザサ
茎は枝分かれしながら地表を這い、多数の葉をつける。 葉は長さ3 〜 7 cmの卵状楕円形で、先端へ向かってやや細まり、先はとがる。葉の基部は葉鞘となって茎を抱く。 根は茎の節ごとに出て、茎を地面に固定する。花は秋に咲く。このころになると、茎の一部は立ち上がり、先端から穂が出る。穂は高さが30 cm程に達する。花茎の上半分位に、まばらに短い枝が出て、それぞれの枝に少数ずつの小穂がつく。小穂は枝の下向き側だけに着く。小穂からは3本の長い毛が生えており、その表面が粘つく。また、開花時の雌しべの柱頭の羽毛状の毛が目立ち、紫色の葯も比較的目を引きやすく、イネ科の花としては見栄えがする方である。 果実が熟すると、小穂の基部で外れやすくなり、その毛で他物に張り付く。小穂の構造 小穂は外見上は卵状長楕円形。断面は円に近く、穎はそれを巻くように着いている。小花は2つであるが、第一小花は退化して、第二小花のみ完全。