ハイキビ
地下茎が発達した多年生の草本。匍匐茎は長く地下を這い、時には数mにも達する。その所々に丸く肥厚した節が数個数珠状に繋がる。地下茎の節からは直立する茎を単独に生じて、高さは40 〜 100 cm、淡緑色で滑らか、ややつやがある。 直立する茎はほとんど分枝せず、その節ごとに葉をつけるが、直立茎の下方では葉は葉鞘のみで葉身が発達せず、葉身は上の方にだけ出る。葉身は長さ8 〜 20 cm、幅は5 〜 8 mmで、葉の表面にまばらに短い毛がある。葉鞘は縁にだけ毛があり、葉舌は高さ0.3 mmで縁に1列の毛がある。 花期は9月から10月で、茎の先端から出る円錐花序は直立して生じ、高さ15 〜 25 cm、側枝は花の時期にはやや開くが、その前後にはほぼ上向きに伸びる。枝はややざらつき、まばらに小穂をつける。小穂は長楕円形で先端は尖る。長さ2.5 mmで、淡緑色だが時に淡く紫が乗る。