ランシンボク属

木は高さ10 mまで成長します。長さ10〜20 cmの落葉性の羽状葉があります。果物は、食用部分である細長い種子を含む核果です。果実には、硬いクリーム色の外殻があります。種は、独特の風味を持つ藤色の肌と薄緑色の肉を持っています。

樹高10 mほどになる落葉性の中低木です。葉は羽状複葉で大きさは10 〜 20 cmほどあり、5枚から11枚のツヤのある楕円形の小葉が対生についています。小葉の長さは2 〜 6 cm、幅は1 〜 3 cmです。花は赤紫色をしており、早春に若葉とともに現れます。果実は小さい球形の核果で構成されており、大きさ5 〜 7 mmほど、熟すと赤黒くなります。

Pistacia atlanticaは樹高が最大で7 mになる落葉樹で、枝が横方向と上方向に成長し、葉が生い茂る密な樹冠（じゅかん：枝や葉の茂っている部分）を形成します。葉は羽状複葉（うじょうふくよう：葉の形態で、葉から分化した小葉が葉軸の左右に羽状に並んでいるもの。全体で1枚の葉として数えられる）で、7〜9枚の披針形（ひしんけい：笹の葉のように、付け根のほうがやや幅広く先がとがった細長い形）の小葉で構成されています。雌雄異株（しゆういしゅ：雌花と雄花とが別の株に生じる）で、雌株と雄株が異なる種類の花をつけます。どちらの花も緑がかって小さく、すぐに枯れ落ちてしまいます。雌株につく果実は少し細長い球形で、肉厚で脂っぽく、長さ6 〜 8 mmです。色はピンクで、熟すにつれて青くなります。

地中海沿岸の常緑低木で、石灰岩地域や塩分の多い環境でもよく育ちます。最初は赤く、熟すと黒くなる実を付けます。木の樹皮から得られる香りのある樹脂はかつてチューインガムとして使用されていたほか、現在ではエッセンシャルオイルなどにも使われます。

カイノキ（楷樹）は公園や街路樹として植えられており、夏になると花を咲かせる植物です。干ばつに耐性があり、様々な環境でも生育することができる特徴を持っています。植物の種子には豊富な油分を含んでおり、バイオマス燃料に使われたり、 木材は耐久性に優れていることから家具の製造に使用されています。